青物やマダイ、タチウオを豪快に抜き上げる、カゴ投げ釣りに必須の重戦車リールはプロカーゴ 遠投で決まり!
ショアから大型回遊魚を釣るのはまさに「情報戦」です。ターゲットの回遊ルートの情報を毎日入手し、現地に入った暁には、収集した情報に基づき、己の「勘ピューター」が弾き出した決戦ポイントを穴が開くほど観察し、潮目やナブラ、鳥山を探します。そして、海面がボイルで飛沫をあげていたり、鳥がベイトフィッシュの群れを取り囲んでお祭り騒ぎになっているのを見つけたら、そこへ向かって仕掛けをフルキャストします。ルアーを投げればショアジギング、コマセカゴ付きの遠投仕掛けを投げればカゴ投げ釣りになります。どちらが釣れるかというと、アクションが必要ないカゴ投げかも知れませんが、カゴ投げは、「仕掛けが超重い」という、最大の欠点が玉に瑕です。コマセカゴ、遠投ウキ、錘、仕掛けを合わせると相当な重量になりますので、ショアジギングのような大遠投は難しいですが、コマセを使うため、距離が足りなくても魚を寄せることができる、超合理的な釣りがカゴ投げ釣りです。当然、パワーのあるロッド、リールが必須です。ダイワ プロカーゴ 5000 遠投 ならば、青物やマダイ、タチウオなどの大型魚もショアまで手繰り寄せることができるでしょう。
カゴ投げ釣りの魅力
カゴ投げ釣りの魅力は、大型魚が釣れる可能性が限り無く高いところです。コマセを詰めたカゴを遠投し、回遊魚の泳層にピンポイントでコマセを打つことができ、さらにカゴの真下に食わせエサがあるわけですから、基本、完璧にコマセと食わせは同期しています。タナさえ間違わなければ、回遊ルートに僅かに仕掛けが届かなくても、魚の回遊ルートをコマセの力で強引に曲げることができます。ショアジギングよりも釣れる確率が高いのがカゴ投げ釣りの魅力です。こんな近い場所でこんな大物が釣れるのか!という意外性を一度でも味わえば、「海の偉大さ」を感じずにはいられません!
プロカーゴ 5000 遠投の基本スペック
プロカーゴ 5000 遠投の基本スペックを見てみましょう。ギア比は4.1とパワー重視のセッティング、ハンドル長90mmのロングハンドルで、ハンドル1回転あたりの最大巻き長さは86cm。大物に備え、ゴリゴリ引き寄せるパワフルながあります。さらにサイズの大きい5500番、6000番は、ギア比3.5、最大巻き上げ長75cmと、更に巻き上げパワーが高いモデルとなっています。ドラグは、ダイワの最新のドラグシステム「ATD(オートマチックドラグシステム)」ではなく、ひと世代前の「UTD(アルティメットトーナメントドラグ)」が採用されていますが、ドラグ性能に頼らず、ゴリゴリ巻き上げるパワーがあれば問題ありません。ひと世代前のドラグとはいえ、最大釣力は15kgもあります。ラインキャパは、ナイロン8号が200mも巻けます。自重は595gと重いのですが、そんなことは全く気にしていません。この重戦車のような設定は、スピードを捨て、ただただ大物を抜き上げる、ビッグファイトに勝つことだけを目的に設計されたスピニングリールであることがわかります。
プロカーゴにはSS(ショートストローク)もラインアップされている
プロカーゴシリーズには、「プロカーゴ 遠投」の他に、「プロカーゴ SS 遠投」という、ショートストロークタイプもあります。プロカーゴは、アルミ合金「スーパーメタル」製ボディに、太いラインをたくさん巻ける、35mmロングストロークスプールと90mmの超ロングハンドルを備え、パワーと飛距離に重点を置いているのに対し、プロカーゴ SS 遠投は、カーボン長繊維強化樹脂「ZAION」製ボディに、25mmストロークのスプールと、70mmのハンドルの組み合わせで、自重を430gと、プロカーゴ 5000 遠投よりも165gも軽量化し、操作性を重視したモデルになっています。また、プロカーゴ SS 遠投には、ダイワの最新ドラグ機構である「ATD(オートマチックドラグシステム)」が採用されています。メーカー希望小売価格は、プロカーゴ 5000 遠投が34,500円に対し、プロカーゴ SS 5000 遠投は25,900円と、8,600円の開きがあります。ただし、実勢価格は2020年現在、どちらも20,000~22,000円程度と、ほとんど変わりません。
プロカーゴ 5000 遠投とプロカーゴ 5000 SS 遠投のどちらを選ぶべきか?
カゴ投げ釣りはとにかく体力勝負の釣りです。ロッドも、最低でもカゴ投げ遠投対応のロッド、すなわち、アジやサバ、サゴシなどの小型・中型の青物がターゲットの場合でも遠投磯竿3号以上、ヒラマサ、カンパチ、ブリなどの大型青物やマダイ、シイラなどもターゲットにするのであれば、5号以上の強靭な遠投磯竿が必要です。当然ラインの太さも変わってきます。小型・中型の青物などが中心の場合はナイロン4~5号を200m、大型青物やマダイ、シイラ狙いなら、ナイロン8~10号を200m程度巻きたいです。そういった点を考慮し、体力に自信があり、大型魚狙いをしたいなら、プロカーゴ 5000 遠投にナイロン8~10号を巻けるだけ巻いて、大物狙いのカゴ投げ専用リールに仕立ててしまいましょう。それ以外の場合、カゴ投げで様々な釣りを楽しみつつ、カゴ投げ釣り以外の投げ釣りも楽しみたい場合は、ナイロン4~5号程度を巻いたプロカーゴ 5000 SS 遠投を求めれば良いと思います。
ライバルはシマノ ブルズアイ 9100
プロカーゴ 5000 遠投とコンセプト、スペック、価格帯が似ているライバル機は、ズバリ、シマノ ブルズアイ 9100です。どちらも35mmストロークの大型カゴ投げリールですが、ブルズアイ 9100の方が若干サイズが大きく、ラインキャパはナイロン10号が200m巻けるようになっています。ギア比も3.5と、プロカーゴ 5000 遠投と比較するとさらにパワーギアの設定となっており、同じギア比3.5、ラインキャパナイロン10号が200m巻ける、プロカーゴ 5500 遠投に相当します。ボディ材質、ローター材質もほぼどちらも同じです。どちらを選んでも遜色はありませんが、ブルズアイ9100/9120は2020年12月現在、すでにメーカーが製造を終了している可能性があります。
どうせやるならビッグ・ワンを狙いたい!
カゴ投げ釣りは非常に合理的で、沖にポイントを自分で作ることができる釣りです。1mでも遠い場所にコマセを打ち続け、青物の回遊ルートを強引に曲げさせたり、底層のマダイやタチウオなどを浮かせたり、オフショア釣りに近い釣りがショアから行える、大変魅力的な釣りです。メータークラスのビッグな青物はさすがにショアからでは難しいかもしれませんが、それでも、ギャラリーがびっくりするようなサイズの魚を釣り上げることができる、夢のある釣りです。パワーのあるロッドと合わせて、沖に向かってフルキャスト、一度やってみませんか?