グランドサーフ 25 15PE はサーフでカレイにマゴチにイシモチに大活躍できるコンパクトキャスターだ!
ダイワのサーフキャストリールのラインアップのうち、25mmのショートストロークスプールを持ちながら、ドラグの設定がないものは、実はグランドサーフ 25のみとなっています。同じ、25mmのショートストロークスプールをつけている、キャスティズム 25、パワーサーフ SSは、どちらもドラグ付きモデルです。ドラグをつけないと言うことは、どういうことなのでしょうか? グランドサーフ 25 15PEをはじめとするドラグレスモデルはどういう場合に向いているのか? そのあたりについて解説します。
ダイワ・グランドサーフは25も35もすべてドラグレスモデル
ダイワ・グランドサーフは、ショートストロークスプールモデルの、グランドサーフ 25と、35mmレギュラーストロークスプールモデルのグランドサーフ 35があります。どちらも細糸仕様、太糸仕様のドラグレスモデルのラインアップとなっています。ドラグ機構を削除する最大の目的は、軽量化に他なりませんが、もう一つの理由として、「よりサーフでの使い勝手を追求しているモデルである」ことが言えます。サーフで最も恐れるべきことは、「砂の上にリールを落とすこと」です。リールはすべてのパーツを、回転、摺動させることで機能しています。その動きを支えるのは潤滑油です。これらの可動部に砂塵が入るとリールの破損につながります。ドラグは、スプールをスプール受けとドラグノブで挟み込み、間に入れるドラグワッシャーの締め付け具合でドラグの効きを調整する仕組みとなっています。ここが砂を噛んでしまうことは致命的です。ドラグ機構を排し、スプールを固定することによって、このリスクを回避すると同時に、スプールをリジッドにすることで、キャスト時のライン放出パワーの損失を防ぐという意味があります。
ダイワ・グランドサーフ 25 15PEの基本スペック
グランドサーフは、細糸用の06PEと太糸用の15PEの2モデルありますが、スプールの違いだけですので、ラインキャパ以外のスペックはすべて同じです。ギア比も4.7と、ダイワのサーフキャストリールのギア比はほとんどが4.1という中では、キャスティズム 25、パワーサーフ SS QDの3500番、4000番だけのギア比になっています。ハンドル1回転当たりの最大巻き上げ量は94cmと、キャスティズム 25と並び、ダイワのサーフキャストリール中最大となっています。これは、根や障害物の回避、ひいては手返しの良さに直結します。ドラグはありませんので、大型魚とのファイトは向いていません。実用耐力は8kgになっています。ラインキャパはPE1.5号で200m、PE2号で150mとなっています。サーフでロングキャストするには150mでは心許ないかもしれませんが、1.5号で200m巻いてあれば、真冬のカレイ釣りにも十分対応可能でしょう。夏のシロギス釣り、特に競技キス釣りには、06PEで、0.6号のPEを250m巻いた方が戦闘能力は高いと思いますが、15PEの方が汎用性は高いと思います。
グランドサーフ 25は、シリーズ最軽量の自重380g!
グランドサーフ 25はの最大の特徴は、サーフキャストリールとしては驚きの380gという自重にあります。ダイワのサーフキャストリール・遠投リールのラインアップ中、最軽量です。キャスティズム 25 15PEの405g、フラッグシップ機のトーナメントサーフ 45 HG 05PEの395gよりも軽くなっています。これがグランドサーフ 25 15PEの最大のアドバンテージとなります。軽さは最大の武器であり、当然長丁場にも強く、巻き上げスピードも他のサーフキャストリールよりも早いため、ライバルよりも手返しの良い釣りが出来ます。
サーフ専用機として、汎用的に使えるコンパクトリール、
グランドサーフ 25のボディ材質は、ダイワの独自素材である高密度カーボン繊維強化樹脂であるZAIONです。ダイワのサーフキャストリールの中でZAION製ボディを使用している機種は、トーナメントサーフ 45、35、キャスティズム 25とパワーサーフ SS QDです。グランドサーフ 25の上位機種のグランドサーフ 35はアルミ材です。また、ローター材質はダイワが開発したリール専用のファィバー強化樹脂であるDS5を使用し、デジタル構造解析による徹底的な薄肉軽量化と低慣性モーメント化を果たしたエアローターを使用し、さらに、スプールの先端はオープンフェイス化し、さらなる軽量化を実現しています。防水・防塵機構としては、ローター内部にマグシールド(磁性流体による非接触シーリング)を採用し、外部からの海水の侵入をシャットアウト。水洗いも可能な防水性を備えています。ドラグ機構を必要としない投げ釣りに汎用的に使えるリールです。何はなくとも、このカテゴリーのリールで380gは本当に魅力的です。最エントリークラスのリール、ファインサーフ 35の自重が600gですので、その軽さは一目瞭然です。
細糸仕様(06PE)と太糸仕様(15PE)の使い分け
先に説明した通り、グランドサーフ 25の細糸仕様(06PE)と太糸仕様(15PE)の違いはスプールのラインキャパだけですので、どちらを使ってもスペック自体は全く同じですが、PEラインは糸ヨレに起因するトラブルが多いラインなので、ダイワのサーフキャストリールには、「クロスラップ」と呼ばれる綾巻き機構及び、ラインがヨレようとする力と逆方向にラインを転がしながら巻くため、ラインローラーにテーパーをつけた「ツイストバスターⅡ」が採用されています。とはいえ、細糸仕様に太いライン、太糸仕様に細いラインを使うことに意味はないので、ターゲットによって使い分けます。ズバリ「シロギスかシロギスでないか?」で決めます。シロギス釣りするならば、感度最優先の06PEで決まり、それ以外なら15PEが良いでしょう。特に冬のカレイ、夏のマゴチ、イシモチ狙いであれば、15PEが大変使いやすいでしょう。特にサーフ以外で使うのであれば、または、PEライン以外を使うのであれば、15PE一択です。いずれにしても、25mmストロークの使いやすさと380gの軽さは、汎用リール専門だったアングラーにも違和感なく使えるでしょう。