ダイワ・Dsmartsは、メーカーが本気でチョイ投げ、本気でシロギスを真面目に考えた逸品。これは欲しくなる!
ダイワ・Dsmartsというスピニングリールをご存知でしょうか? メーカーがちょい投げ釣りを本気で考えて、スタイリッシュに、かつクリティカルに魚を釣り上げる。丸一日粘るような釣りではなく、思い立ったらすぐに海へ出て、パッと釣ってさっと帰り、スマートに晩酌のアテを作って一杯。そんな充実した休日を提案する、手軽ながら妥協の一切ないタックル、Dsmartsを紹介します。Dsmartsには、2000番相当のコンパクトボディ・2003PEと、汎用性の高い2506PEの2モデル発売されています。今回は2003PEについて紹介します。
Dsmartsとは?
ダイワのWEBサイトによれば、Dsmartsのコンセプトは、「LIGHT GEAR,BIG TIME!-海釣りの中でもお手軽でライトなジャンルであるちょい投げのシロギス釣りにおいて、本気で、かつスタイリッシュに楽しむ」とあります。かつて、ちょい投げのシロギス釣りにフォーカスし、本気で開発されたタックルがあったでしょうか? これまでは、「ちょい投げだから、タックルは何でも良い」と、妥協の末、安価な道具で行われてきたジャンルの釣りです。ニッチな分野ではありますが、確実に需要があるところを見事に突いて来た、ダイワの商品開発チームには敬意を表明せざるを得ません。
Dsmarts 2003PEの基本スペック
Dsmarts 2003PEのスペックを見てみましょう。ギア比は5.6、ハンドル1回転当たりの巻取り長さは76cmのノーマルギアです。ドラグは最大釣力2kgの小さなものがついています。しかし、このドラグは大変高性能で、ダイワの技術の塊である、フィネス仕様のATD(オートマチックドラグシステム)となっています。仮にシロギスのちょい投げ釣りに特化するのであれば、敢えてドラグレスという選択肢もあったかもしれませんが、高性能ATDを搭載しているところに、ロックフィッシュゲーム、あるいは、フレッシュウォーターでのトラウトゲームや止水域での小型バス釣りなども視野に入れているリールであることが想像できます。実は、Dsmartsは、リールだけでなくロッドも販売されています。Dsmartsロッドシリーズは、想定される対象魚もシロギス以外にも青物やシーバスなど、レングスやパワーの違う8つのバリエーションがあります。
マグシールド、ATD、エアローター、デジギアⅡ・・・Dsmarts 2003PEはちょい投げリールなんかではない!
Dsmarts 2003PEには、ミドルクラス以上のスピニングリールの機能が奢られています。ダイワの防水技術の代名詞ともいえる、磁性流体をシール材として使用したマグシールドが、ボディとローターの間のシールドに使われていますが、このシールドは液化した磁性体を磁石でシールする隙間に定着させるという画期的な技術で、非接触かつほぼ完全に防塵・防水性能を発揮します。ATDはオートマテックドラグシステムと呼びますが、魚が抵抗する際のパワーに応じて、ドラグの効き方がフレキシブルに変化し、常に最適なドラグ力が発揮される機構、エアローターは、形状の見直しによる負荷分散と慣性モーメントの低減によるレスポンスの向上と究極の軽量化を実現したローター、そして、ドライブギア、ピニオンギアなどの駆動部は、コンピュータ解析によるギア歯面構造の最適設計と、それをカタチにする超高精度マシンカットにより、滑らかな巻き心地とロスのないパワー伝達を可能にしています。これだけの機能を奢ったちょい投げリールがこれまであったでしょうか?メーカーが大真面目にちょい投げリールを作るとこうなるという見本のような製品です。
ダイワ・DV-1との違い
ダイワのオールインワンタックルセットに「DV-1」というものがあります。2.6mの振出式ロッドと、2000番相当の小型スピニングリール、キャリーバッグがセットになったオールインワンセットで、いつでもどこでも手軽に釣りを楽しむというコンセプトは一緒なのですが、DV-1は、メーカー希望小売価格18,000円です。Dsmartsはリール単体でオールインワンのDV-1よりも高価となっています。「DV-1」は、フルキャストするような釣りはあまり想定しておらず、気軽にライトフィッシングを楽しむための便利なオールインワンセットであり、特にリールの作りが異なります。同じちょい投げシロギス釣りでも、飛距離やターゲットのサイズを追い求めるのであれば、圧倒的にDsmartsをおすすめします。0.3号~0.4号の極細PEラインを使い、シロギス釣りのみならず、メッキやアジ・サバなどの小型青物、カサゴやメバル、アイナメなどのロックフィッシュ、フレッシュウォーターでは、ポンド(池などの止水)でのバス、本流トラウトなど、スリリングな釣りが楽しめるはずです。
Dsmartsを使うならぜひロッドもDsmartsを使いたい!
Dsmartsには、実はロッドもあります。もし、Dsmartsのリールを購入するなら、是非ロッドもDsmartsで合わせたいです。Dsmartsのリールとロッドをセットで求めると、メーカー希望小売価格で4万円以上してしまいますが、実勢価格は25,000円前後ですので、長く使える高級ちょい投げタックルとして、是非とも一式持っていたい製品だと思います。Dsmartsは、リールとロッドを合わせることで、タックル全体のデザインが完成します。ホワイトとゴールドを基調としたロッドとリールの組み合わせってなかなかなくて、釣り場では少し違ったスマートなランガンアングラーの雰囲気を醸し出すことができます。当然、ファッションにも少しばかりこだわる必要はありますが。そこはアングラーの皆さんのセンスですね。