ウグイは餌よりルアー・スプーンで釣るのが面白い!釣り方のコツ

作成:2019.09.16更新:2021.08.20

ハヤとも呼ばれるウグイの生態に迫る

「ハヤ」と称されることもあるウグイはウグイ亜科として細かく区別するとウグイ、エゾウグイ、マルタウグイに分類されます。主な判別方法はお腹にかけて婚姻色になります。ウグイの場合は3本の朱色がラインとして出ており、エゾウグイは目の下と各ヒレに朱色が見えます。そして、マルタウグイの場合は体の側線に沿って1本の太めな朱色が現れており、背中にかけては真っ黒になっています。

ウグイは中流域から上流域に生息しており、サイズは15~30cm程度でまで育ちます。他方、マルタウグイは特別に大きく成長する種類で50~60cmサイズにまで育ちます。さらに、マルタウグイは海に向かう降海型の魚なので、河口近辺から下流域・中流域を季節に応じて移動している魚です。一方、エゾウグイは北海道と東北地方の一部にしか生息せず、最大で40cm程度まで育ちます。このように同じウグイ科の魚でも、サイズや婚姻色の違いがあることを把握しておきたいです。以上、サイズや婚姻色の違い、生息域に明確な違いがある魚達ですが、いずれもルアーで狙えます。

川のウグイ釣りは餌釣りをしていると頻繁に釣れる魚の一種で、ミミズやサシなどの虫餌であれば、何度でも捕食してくる魚です。ウグイは基本的に、群れで泳ぐ習性があります。そのため、回遊している群れを見つけることができれば連続で大量に釣ることも簡単な魚で、ルアーフィッシングに長けている人であればハマりやすいです。

このように、確かに大量に釣れるウグイ釣りは面白いのですが、釣れすぎてしまうとよりワクワクするゲーム性を求めてしまうのは僕だけでしょうか。ルアー釣りがメインで釣りをしている僕にとって、餌釣りよりも高度な技術を必要とするルアーでのウグイ釣りはワクワクします。

餌釣りでは味わえない急なガツッという感覚。ウグイを敢えてルアーで釣るスリル

ウグイ釣りは川の流れに乗せてルアーを操作しながら狙えるので、突然のバイトが手元に伝わる瞬間が最もドキッとします。ウグイは強めな水流のある川、特に透明度が高めの川であればどこにでも生息しています。しかし、罠を仕掛けるのでなくルアー釣りをするのであれば、ある程度の川幅やルアーをキャストできるスペースが欲しいです。

そこで川幅が約20mある川にてライトタックルを用いて、トラウト用のスプーン(ルアー)をキャストしてみることにしました。流れに乗せながらゆっくりと引いてくると、後ろからワラワラと小魚のチェイスが目に入ります。スプーンなどの小さなルアーにはウグイをはじめ、オイカワやカワムツも反応してきます。ですので、このタイミングではウグイなのかは分かりません。そこでもう一度、川上にスプーンを落として巻き始めると小さなアタリが入り竿先が食い込みました。

魚の口が裂けないようにゆっくりとラインを巻いて釣り上げると、10cm前後のウグイが釣れました。ルアーフィッシングは餌釣りと比較すると、自分の知識と頭を使ってルアーをキャストしたり、操作したりするテクニックが必要です。フックも一瞬のバイト時に、しっかりと魚の口に掛けないといけないのが難しいです。ゆえに、一匹でもウグイをルアーで釣れると満足感が得られやすい面白い釣りです。

普段の雑魚釣りやウグイ釣りで実践している餌釣りだけでは飽きてしまう人に、ルアーで狙うウグイ釣りはもってこいな釣法であることが体感できます。以下の章では、ルアーで狙うための時期や釣り方、タックルについて詳しく解説します。

冬場はウグイが釣り上げにくい

ウグイは通年を通じて狙える魚ですが、ルアーでウグイを狙う際は活性の高い時期がいいです。具体的には5~9月頃にかけてで、春の産卵を終えたウグイは体力回復のために活発に餌をも捕食しています。産卵後の体を回復させて、維持すためにも大型個体も餌を捕食しやすい時期なのでルアーにも果敢にバイトしてきます。

実際には3〜4月頃になると川の早瀬などに産卵を目的とした大量のウグイが登ってきます。これらの付近では外敵だと勘違いしたウグイがルアーに攻撃してくる場合がありますが、産卵の保護をしてあげるためにもキャストは控えたいところです。

反対に、冬場においては低水温のために活性が低くなっており餌をほとんど食べないです。この時期はルアー釣りだけでなく、餌釣りでも厳しい時期になります。

トラウトスプーンでウグイを釣るコツは上手く流れに乗せること

ウグイが好むルアーはどのようなものでしょうか。これは回遊性の強い川魚に共通していることですが、キラキラとフラッシングするものに強い関心を示す傾向があります。そのようなキラキラとフラッシングする代表的なルアーこそがスプーンです。スプーンは元々、アメリカの釣り師が昼食時にスプーンを水中に落としてしまった際にトラウトが思い切りバイトしてきたことに由来しています。現在でも、どうして魚がスプーンのようなフラッシングの強い物体に興味を示すのか、謎は解けていません。とはいえ、釣れるルアーとしてあらゆるフィッシングシーンで使用されるルアーの一つです。

そのため、スプーンやスピナーのような小型のルアーはウグイ釣りにも応用できるのです。僕が小型のミノーでもウグイの反応があったことも確認したので、フラッシング効果のあるルアーであればウグイから好反応が得られるのでしょう。

とりわけ、ウグイのルアー釣りではトラウト専用の小型スプーンを使用したいです。具体的な重さとしては3g以下を目安にして選びたいところです。川の流れに流されないほどの形状と重さがおすすめですよ。狙い方には少しコツが必要で、基本の動作としては上流に目がけてキャストをします。川の流れに合わせるように上流からスプーンを違和感のない速さでドリフトさせます。ゆっくり巻いてくることがコツなので、魚影がルアーの後ろについても速すぎるリーリングやストップしてしまうことは止めましょう。

ウグイを効率よく釣る方法としては、チェイスしてきたウグイが帰るポイントを確認しておくことです。帰っていったポイントはウグイが溜まっているので、的確なキャストや時間を空けてからルアーを通してみましょう。ちょっとしたアイデア次第で、ウグイが良く釣れるようになります。

ウグイ釣りにおすすめのタックルを紹介

ウグイ釣りをするにあたって最も大切な要素はタックル選びです。というのも、ウグイのバイトは繊細なので全体的に感度の良いタックルを選ぶことで、少しでもキャッチ率を上げていきたいです。

ロッドは柔らかめなものが最適

ウグイ釣りで使用するロッドはトラウト用の柔らかめなものを使用します。硬さの目安はSUL、ULサイズがちょうど良く、調子はファーストアクションのロッドが良いです。ファーストアクションはティップにおける感度が高いので、狙ったポイントへの正確なキャストと小さなバイトも感じ取れます。

ルアーがしっかりと泳いでいることを手元で確認しながら、小さな反応を確実にキャッチできるようにしましょう。

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リールは軽さを重視

リールはスピニングリールを使用しますが、軽さ重視で選びたいです。理由としては軽めのリールであれば軽量のルアーであっても十分に巻き心地を感じやすいです。合わせて、番手は1500~2000番がおすすめのサイズ感になります。ギア比はノーマルギアが推奨で、ゆっくりとルアーを巻ける番手を選びましょう。

うぐい釣りに使える、1万円以下の2000番のリール一覧

ラインはナイロンラインが無難

ラインはナイロンラインの使用が無難になります。投げるルアーの重量によっても変わりますが、軽いルアーをキャストするのでラインの太さは3~6lbクラスを選択しましょう。ウグイの口は鯉に似ており、鋭い歯などは付いていません。その上、背びれなども鋭利な形状をしている訳ではないのでヒット時のやり取りがスムーズに対応できますよ。

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スプーンは小型で3g以下を目安に

次に、ご紹介するのはスプーンです。ウグイ釣りを始める場合、他のルアーよりも強すぎないちょうど良いアピール力でウグイが狙えます。スプーンのサイズはトラウトスプーンにおいても小型なサイズで、重量は3g以下を目安に選びましょう。ウグイは目が良いので、シルエットは小さめでも遠くからキラキラとした物体が泳いでいると認識できます。また、カラー選びも重要でトラウトスプーンには抑え目なカラーも発売されています。

例えば、ブラウンカラーやダーク系の地味なカラーがあり、確かにトラウトなどでは効果的なカラーバリエーションです。しかし、ウグイであれば金銀の発光をするフラッシングが強烈に食性を刺激します。遠くからでもしつこく近づいて、バイトしてくるので激しめなカラーを選んでみましょう。

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フックはゲイブ幅の狭い小さいサイズを

カラーと同様に、フック選びが実は大きな釣果の差になるのは意外な事実です。トラウト用のスプーンに付いているフックの特徴は、魚体を傷付けないためにも細軸なシングルフックを採用しています。それから、スプーンにトリプルフックなどを採用してしまうと、満足したアクションを生み出せないデメリットもあるため細軸のシングルフックは標準的な装備になっています。

トラウト専用のスプーンにもフックサイズやフック形状には様々な種類があります。ウグイの口はトラウトよりも小さめなのでフック形状はゲイブ幅が狭く、小さいサイズを使用したいです。具体的な番手は#8~#10を用意しておくと良いでしょう。フックが小さいと針掛かりが全然違うので、「スッ」とフッキングが決まりやすくなります。フック一つでこれだけ釣果が変わるのかと実感できるので、ウグイの反応はあるけどフッキング率が悪い時に試してみてください。

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【番外編】スピナーや小型ミノーでもウグイは狙える

上記の内容では、ウグイをスプーンで釣ることを主に紹介しました。オールラウンドな条件下で安定した釣果が見込めるルアーのためです。ここではスプーンだけでなく、スピナーと小型ミノーで狙うウグイ釣りについても触れます。

スピナーはスプーンより直線的に巻ける

スピナーはスプーンとは若干違う形状をしているルアーで、フックが付いている軸となるオモリの先にコロラドが付いています。コロラドがスプーンのようにフラッシングしながら泳ぐのでウグイの興味を引きやすいです。扱いやすさもスプーンほどの柔軟性はないですが、一定のリズムで巻いてきやすいのでスプーンで反応があるけど食わせにくい時に使用したいです。

スプーンがランダムな動きを小刻みにするのに対し、スピナーは直線を意識して巻いてこれますよ

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小型ミノーは渓流魚専用やエリアトラウト専用のものを

小型ミノーは渓流魚専用ミノーやエリアトラウト専用のミノーを使用して狙います。全長3~5cm程度のミノーで、フローティングモデル及び、シンキングモデルを水深に合わせて誘います。小魚をモチーフとしたルアーですが、20cmを超える大型サイズですと果敢に襲ってくるので釣り応えがあります。

カラーはリアルなベイトを意識したシルエットがおすすめで、水中でギラギラと光ると後方や横側から引ったくるようなバイトをしてきます

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スピナーやスプーンを使ってウグイのルアー釣りに挑戦

今回はスピナーやスプーンなどのルアーで狙うウグイ釣りについて紹介しました。ウグイは雑食性の魚で、日本全国の小川を含めた河川の中流域などで見かけることの多い魚です。元来、餌釣りで釣れる魚ですが、自分の思いのままにルアーをアクションして釣れるターゲットでもあることが分かります。僕がウグイのルアー釣りにハマると感じた最大の理由は、バス釣りやトラウト釣りよりも難易度が低く、数釣りを楽しめるからです。

ルアー釣り経験者の方はバスやトラウトなどが主なターゲットになりますが、なかなか簡単には釣れないですよね(諸処の条件にもよりますが)。そこで、ウグイ釣りに一度で良いからチャレンジしてみて欲しいです。普段はなかなか容易には釣れないルアー釣りでも、母数が多いウグイであれば多くのバイトを得られるので数釣りが手軽に楽しめてしまいます。

自宅近くの川などを散策しながら、ウグイの魚影を見つけて試してみてくださいね。

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