ストラディックCI4+は2016年に発売されたシマノの中価格帯のリールで、ストラディックCI4+という名前で販売されたのはこの1代のみです。前身はレアニウムという名前のリールで、ストラディックCI4+と同じくCI4が採用された軽量の中価格帯スピニングリールでした。レアニウムは2009年に誕生し、2012年にモデルチェンジしてレアニウムCI4+となり、その後2016年に名前を変え、ストラディックCI4+となったのです。ストラディックCI4+は驚異的な軽さとレスポンスが魅力で、特にライトゲームをメインとするアングラーから高い人気を誇りました。2020年にモデルチェンジしヴァンフォードと名前を変え、大幅に性能UP。さらに軽さとレスポンスに磨きがかかったうえに、マイクロモジュールギアⅡ・サイレントドライブの搭載により巻き心地が、ロングストロークスプールの搭載により飛距離がUPしました。
ストラディック CI4+の
スペック
SPEC
- 16ストラディック CI4+
品番 | 番手 | ギア 比 | 最大ドラグ ・耐力 | 自重 | B/R | ハンドル 長 | 糸巻量 | ナイロン 糸巻量(lb) | PE 糸巻量(号) | 価格 |
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C2000S | 2000 | 5 | 3kg | 160g | 6/1 | 40mm | 66cm | 12-125 / 16-100 / 20-75 | 0.6-150 / 0.8-110 / 1-80 | ¥ 28,980 |
C2000HGS | 2000 | 6 | 3kg | 160g | 6/1 | 45mm | 79cm | 12-125 / 16-100 / 20-75 | 0.6-150 / 0.8-110 / 1-80 | 在庫無し |
C2500S | 2500 | 5 | 4kg | 180g | 6/1 | 45mm | 68cm | 20-110 / 22-95 / 30-70 | 0.6-200 / 0.8-150 / 1-110 | ¥ 24,800 |
C2500HGS | 2500 | 6 | 4kg | 180g | 6/1 | 45mm | 81cm | 20-110 / 22-95 / 30-70 | 0.6-200 / 0.8-150 / 1-110 | ¥ 24,968 |
2500S | 2500 | 5 | 4kg | 185g | 6/1 | 50mm | 73cm | 20-110 / 22-95 / 30-70 | 0.6-200 / 0.8-150 / 1-110 | 在庫無し |
2500HGS | 2500 | 6 | 4kg | 185g | 6/1 | 55mm | 88cm | 20-110 / 22-95 / 30-70 | 0.6-200 / 0.8-150 / 1-110 | ¥ 32,980 |
2500HGSDH | 2500 | 6 | 4kg | 190g | 7/1 | 45mm | 88cm | 20-110 / 22-95 / 30-70 | 0.6-200 / 0.8-150 / 1-110 | ¥ 26,111 |
C3000 | 3000 | 5 | 9kg | 190g | 6/1 | 50mm | 73cm | 10-180 / 12-150 / 16-100 | 1-400 / 1.5-270 / 2-180 | ¥ 24,980 |
C3000HG | 3000 | 6 | 9kg | 190g | 6/1 | 55mm | 88cm | 10-180 / 12-150 / 16-100 | 1-400 / 1.5-270 / 2-180 | ¥ 48,689 |
C3000HGM | 3000 | 6 | 9kg | 195g | 6/1 | 55mm | 88cm | 30-130 / 35-110 / 40-85 | 1-220 / 1.2-150 / 1.5-135 | ¥ 24,550 |
3000XGM | 3000 | 6.2 | 9kg | 205g | 6/1 | 55mm | 91cm | 30-130 / 35-110 / 40-85 | 1-220 / 1.2-150 / 1.5-135 | ¥ 25,980 |
4000XGM | 4000 | 6.2 | 11kg | 235g | 6/1 | 55mm | 99cm | 3-125 / 4-100 / 5-75 | 0.6-150 / 0.8-110 / 1-80 | ¥ 28,500 |
基本情報
- ボディ
- CI4+素材
- ローター
- CI4+素材
- スプールリング
-
- アルミ素材
- アルマイト表面処理
- ラインローラー
- メッキ表面処理
- ハンドル
-
- アルミ素材
- ネジ込式取付
- ドラグノブ
- 樹脂素材
- ピニオンギア
- 超高強度真鍮素材
- ドライブギア
- HAGANE素材
搭載機能・機構
- S A-RB
- X-SHIP
- コアプロテクト
- ウォータープルーフドラグ
- ウォームシャフトオシュレーション
S A-RB
特殊な防錆処理が施されたベアリングです。リールにおいて、回転部に必ず入っているパーツが「ベアリング」です。この部品のおかげで、ハンドルの回転を滑らかにしたり、ラインローラー部ではラインの巻き取りをスムーズにする事ができます。この巻き心地に関わる重要な部品は非常に繊細で、少し水が入り込むだけも錆びやすいです。S A-RBというものは、特殊防錆処理をベアリング自体に施すことで、錆びに対する耐久性が大幅...にアップしているため、リール自体を長持ちさせることに繋がります。
X-SHIP
リールを回転させる駆動ギアの仕組みを見直し、より精度の高いバランスとパワーを兼ね揃えた設計です。大きな違いは、従来のモデルよりもギアを太くする事によってギアの精度を向上させたことです。ギアは太いほど力強く、噛み合わせもしっかりとしたものになります。またその太くなったギアの配置位置を最適な所に見直す設計する事で、太くても爽快なリーリングが保たれています。この頑強なギアの噛み合わせ・ギアの最適配置こそ...が、負荷に強く、気持ちの良い巻き心地を実現する仕組みです。
コアプロテクト
※ 搭載箇所:ラインローラー、ボディ
コアプロテクトとは、シマノのリールの防水機構のひとつのことで、水の侵入経路となりうる隙間にあたるパーツに撥水加工を施し、パーツに触れた水の接触角を100°を超えるようにすると、水が大きな水玉になります。この大きな水玉がシールドの役目をすることで、そこよりも奥への水の浸入を防ぎます。この撥水加工とは、金属表面にフッ素皮膜を作ることですが、方法は塗装、メッキ、スパッタリング、プラズマ処理(イオンプレー...ティング)など、様々な方法があります。コアプロテクトの撥水処理の方法は非公開により明かされていませんが、真空中のイオンプレーティングによるフッ素皮膜形成処理と推測されます。弱点は、水が蒸発してしまうと、残留塩分や細かいホコリなどが入りやすくなってしまうことです。
ウォータープルーフドラグ
ドラグノブに水の侵入を防ぐパーツが装備されているものです。ドラグノブとスプールの間には微妙に隙間があり、ドラグを緩めていたりすると、そこからの浸水を許してしまう可能性があります。これが、サビの原因や劣化、結果としてリール機能の低下を招いてしまいます。そこで、ドラグノブの裏側にゴム製のシールを設置する事で、ドラグノブからの水の侵入を防ぐ事ができるようになっています。雨天であったり、水しぶきを浴びても...内部まで水が入り込みにくい工夫がなされています。
ウォームシャフトオシュレーション
オシレーションとはスプールを上下運動させることを指します。オシレーションをさせるには、「カム式」と、直接ギアを噛み合わせる「クロスギア式」というものがあります。ウォームシャフトオシュレーションというものは、「クロスギア式」でオシュレーションをさせる機構です。ギアの力をダイレクトに伝えるこの方式は、「カム式」と比較をして、力が分散してくれるようになるため、魚が掛かっても巻きが重くなりにくいというメリ...ットがあります。これは、ギア製造の技術力の高いシマノだからこそ成せる技術です。一方でこの機能は非常に複雑であるため、製造コストが上がってしまうというデメリットがあります。低価格のエントリーモデルには導入することができない機能の一つです。
ストラディック CI4+のライバル
比較対象モデル
RIVAL
ヴァンフォード

2020年に発売されたヴァンフォードは16ストラディックCI4+の後継機に当たります。ロングストロークスプール・マイクロモジュールギアⅡ・サイレントドライブ・Xプロテクトなど、ストラディックCI4+には搭載されていないテクノロジーが多数盛り込まれています。これらのテクノロジーが搭載されたことによる性能UPは凄まじく、目をつぶってリールを空回ししても違いがはっきりと分かるでしょう。
ルビアス

ルビアスはダイワ初のZAIONモノコックボディが採用され話題となりました。ZAIONモノコックボディとZAION製のエアローターによる自重の軽さとレスポンスの良さが特徴です。モノコックボディによる剛性の高さと、大口径のギアによる巻き上げパワーの高さが魅力的です。ストラディックCI4+の後継機であるヴァンフォードと比較すると、巻き上げパワーは上回り、巻き感度は劣ります。はっきりと差があるので用途に応じて使い分けると良いでしょう。
Revo MGX THETA

ストラディックCI4+と同じく、自重の軽さとレスポンスの良さが特徴のリールです。RevoMGXシータ最大の特徴はボディがマグネシウムであることです。金属ボディ特有のカチッとした巻き心地や高い感度は樹脂系ボディのリールでは出せません。巻き心地は良いとは言えないRevoMGXシータですが、水中から得られる情報量は樹脂系ボディのリールを遥かに上回ります。カーボンマトリックスドラグによる、非常に粘り強いドラグ性能も魅力です。