2009年にシーバス用のリールとして発売された「エクスセンス」。今では「エクスセンスBB」「エクスセンスCI4+」「エクスセンス」というブランドに派生され、黒を主体とする引き締まったデザインは、シマノのシーバス専用機の象徴です。エクスセンスシリーズの中堅に位置するエクスセンスCI4+はクイックレスポンスシリーズに属しており、ボディ・ローターにCI4+が使用され、非常に軽量かつハイレスポンスであることが特徴です。このクラスのリールから搭載されるリジットサポートドラグによる、滑り出しの滑らかさと安定感のあるドラグ性能も魅力的。現行モデルである18エクスセンスCI4+は全身ダークガンメタカラーのデザインが特徴で、見た目のカッコ良さからも高い人気を誇る、シーバス以外ではフラットフィッシュにもオススメできる中級者向けのリールです。
エクスセンス CI4+の
スペック
SPEC
- 18エクスセンス CI4+
品番 | 番手 | ギア 比 | 最大ドラグ ・耐力 | 自重 | B/R | ハンドル 長 | 糸巻量 | ナイロン 糸巻量(lb) | PE 糸巻量(号) | 価格 |
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C3000M | 3000 | 5 | 9kg | 195g | 9/1 | 50mm | 73cm | 30-130 / 35-110 / 40-85 | 0.8-300 / 1-220 / 1.2-150 | ¥ 27,324 |
C3000MHG | 3000 | 6 | 9kg | 195g | 9/1 | 55mm | 88cm | 30-130 / 35-110 / 40-85 | 0.8-300 / 1-220 / 1.2-150 | ¥ 29,167 |
3000MHG | 3000 | 5.8 | 9kg | 205g | 9/1 | 55mm | 85cm | 30-130 / 35-110 / 40-85 | 0.8-300 / 1-220 / 1.2-150 | ¥ 27,528 |
4000MXG | 4000 | 6.2 | 11kg | 245g | 9/1 | 55mm | 99cm | 35-160 / 40-120 / 55-90 | 1.2-250 / 1.5-200 / 2-150 | ¥ 27,680 |
基本情報
- ボディ
- CI4+素材
- ローター
- CI4+素材
- スプールリング
-
- アルミ素材
- アルマイト表面処理
- ラインローラー
- メッキ表面処理
- ハンドル
-
- アルミ素材
- ネジ込式取付
- ドラグノブ
- 樹脂素材
- ピニオンギア
- 超高強度真鍮素材
- ドライブギア
- HAGANE素材
搭載機能・機構
- S A-RB
- X-SHIP
- Xプロテクト
- リジットサポートドラグ
- ウォータープルーフドラグ
- ウォームシャフトオシュレーション
S A-RB
特殊な防錆処理が施されたベアリングです。リールにおいて、回転部に必ず入っているパーツが「ベアリング」です。この部品のおかげで、ハンドルの回転を滑らかにしたり、ラインローラー部ではラインの巻き取りをスムーズにする事ができます。この巻き心地に関わる重要な部品は非常に繊細で、少し水が入り込むだけも錆びやすいです。S A-RBというものは、特殊防錆処理をベアリング自体に施すことで、錆びに対する耐久性が大幅...にアップしているため、リール自体を長持ちさせることに繋がります。
X-SHIP
リールを回転させる駆動ギアの仕組みを見直し、より精度の高いバランスとパワーを兼ね揃えた設計です。大きな違いは、従来のモデルよりもギアを太くする事によってギアの精度を向上させたことです。ギアは太いほど力強く、噛み合わせもしっかりとしたものになります。またその太くなったギアの配置位置を最適な所に見直す設計する事で、太くても爽快なリーリングが保たれています。この頑強なギアの噛み合わせ・ギアの最適配置こそ...が、負荷に強く、気持ちの良い巻き心地を実現する仕組みです。
Xプロテクト
※ 搭載箇所:ラインローラー、ボディ
Xプロテクトとは、シマノの防水機構である、「コアプロテクト」の非接触防水機構の進化版です。コアプロテクトの撥水処理による水の浸入防止に加え、中・小型リールの場合は、水の経路を何度もクランク状に折れ曲がるラビリンス構造により、水がギア内部まで入れない構造にしてあります。大型リールの場合は、この構造に加え、撥水グリスを封入した物理的なシールド加工も施されています。Xプロテクトは撥水機能がなくならない限...りは原則メンテナンスフリーで、オイル等の注油は禁止されています。シマノ純正の特殊撥水グリース「DG-18」のみ使用が許可されています。
リジットサポートドラグ
大型の魚などが掛かった際に発生するスプールのガタつきは、ドラグのスムーズさに悪影響を及ぼし、魚を逃してしまうリスクを高めてしまいます。そこで、スプールを支えているメインシャフトとスプールを「ベアリングで固定」する事で、ドラグ機能によるラインの放出をより円滑に行えるようにした機能です。大型の魚が掛かった時に初めて恩恵を感じる、シマノのハイエンド機にしか搭載されていない非常に贅沢な機能です。
ウォータープルーフドラグ
ドラグノブに水の侵入を防ぐパーツが装備されているものです。ドラグノブとスプールの間には微妙に隙間があり、ドラグを緩めていたりすると、そこからの浸水を許してしまう可能性があります。これが、サビの原因や劣化、結果としてリール機能の低下を招いてしまいます。そこで、ドラグノブの裏側にゴム製のシールを設置する事で、ドラグノブからの水の侵入を防ぐ事ができるようになっています。雨天であったり、水しぶきを浴びても...内部まで水が入り込みにくい工夫がなされています。
ウォームシャフトオシュレーション
オシレーションとはスプールを上下運動させることを指します。オシレーションをさせるには、「カム式」と、直接ギアを噛み合わせる「クロスギア式」というものがあります。ウォームシャフトオシュレーションというものは、「クロスギア式」でオシュレーションをさせる機構です。ギアの力をダイレクトに伝えるこの方式は、「カム式」と比較をして、力が分散してくれるようになるため、魚が掛かっても巻きが重くなりにくいというメリ...ットがあります。これは、ギア製造の技術力の高いシマノだからこそ成せる技術です。一方でこの機能は非常に複雑であるため、製造コストが上がってしまうというデメリットがあります。低価格のエントリーモデルには導入することができない機能の一つです。
エクスセンス CI4+のライバル
比較対象モデル
RIVAL
サステイン

強さと感度をコンセプトに開発されたサステイン。ボディには剛性の高いアルミ、ドラグにはカーボンクロスワッシャが採用され、高い負荷が掛かる釣りを想定して設計されています。強度重視ですがただ強いだけでなく、マグナムライトローターが搭載されているためレスポンスが良く、巻き感度も高いです。エクスセンスCI4+との違いはボディ素材とラピッドファイアドラグが非搭載であることぐらいで、その他に差はほとんどありません。軽さを重視するならエクスセンスCI4+、剛性を重視するならサステインという選択で問題ありません。
ヴァンフォード

エクスセンスCI4+と同じクイックレスポンスシリーズに属するリールです。2020年発売という事で設計そのものが新しく、ロングストロークスプール・マイクロモジュールギアⅡ・サイレントドライブなどエクスセンスCI4+には搭載されていないテクノロジーが搭載されています。軽量であるエクスセンスCI4+を大きく上回るほどの軽さであり、エクスセンスCI4+が上回る点はほぼありません。リジットサポートドラグが非搭載であるため、ドラグ性能はエクスセンスCI4+が上回ります。
ルビアス

20ルビアスはダイワ初のZAIONモノコックボディが採用され話題となりました。ZAIONモノコックボディとZAION製のエアローターによる自重の軽さとレスポンスの良さが特徴で、自重の軽さはエクスセンスCI4+を上回ります。モノコックボディによる剛性の高さと、大口径のギアによる巻き上げパワーの高さが魅力的です。総合的に見てエクスセンスCI4+よりも優れていると言えるでしょう。