18 イグジスト LT2500

ダイワ

18 イグジスト LT2500
定価
¥ 69,000
 価格
¥ 308,226
番手
2500
ギア比
5.2
ドラグ/耐力
10kg
自重
180g
B/R
12/1
巻上長/回転
73cm
ハンドル長
50mm
ナイロン糸巻量
4-230 / 6-150 / 8-100
PE糸巻量
0.6-290 / 0.8-200 / 1-190

搭載の機能・素材

よく比較されるライバルモデル

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イグジストシリーズとは

18イグジストLT2500

イグジストシリーズは2005年、ダイワのフラッグシップモデルとして、マグネシウム合金ボディ&ローターにREAL FOURコンセプト、ワンピースエアベールやクロスラップシステムなど当時の最先端技術を盛り込んで発売されました。後発の1003では現在ダイワのボディやローター素材のスタンダードとして使用されているZAIONが初めて搭載されたり、ソルティガで使用されているハイパーデジギアを搭載したカスタムシリーズなど、常に最先端を走り続け今なおダイワのハイエンドモデルとして君臨しています。ダイワ60周年のメモリアルイヤーである2018年、新たな「LTコンセプト」と共に6年ぶりのフルモデルチェンジをした18イグジスト。では主な変更点を解説したいと思います。

LTコンセプトの導入による大幅な変更点とその利点

まず1番の大きな変更点は「REAL FOUR」から「LTコンセプト」への抜本的な方向転換です。REAL FOURシリーズで培ったギアの大口径化を引き継ぎつつ、トーナメントZやTD-Zといった歴代の名機の所謂「ドデカコンパクト」への回帰とも取れる「軽く、タフに」といった矛盾を追求した結果と言えるでしょう。その為に様々な新技術が搭載されました。

モノコックボディーの採用

18イグジストLT2500のモノコックボディー

最大の変更点はモノコックボディーが採用された事です。モノコックボディーとはワンピースで作られているボディーの事で、今までの蓋形状のボディーと比べて強度が飛躍的にアップしました。またワンピースボディーなのでねじ止めする必要がなくなり、ボディー内部のスペースが広くなった事で今までよりワンサイズ大きなギアの搭載が可能になりました。これがLTコンセプトの「タフ」の中核部分となり、ギアサイズも上がって巻き上げパワーもワンランク上の番手と遜色ないものとなりました。

ボディー素材がZAIONからマグネシウム合金へ

12イグジストから採用されたZAION素材を使用したローター、ボディに変更されましたが、今回の18イグジストでは05イグジスト以来のマグネシウム合金ボディーへと回帰しました。当時はマグネシウムボディーは塩分に弱くソルトシーンでの使用には難色を示す方も少なからずいました。その為12イグジストからはZAIONボディーに改善されました。しかしいくら高硬度のZAIONでも、金属であるマグネシウム合金には剛性では敵いません。それにメタルボディーへの回帰を希望するユーザーの声も多くなった為、18イグジストからは再びマグネシウム合金が使用される事になったのではないかと推測されます。マグネシウム合金のモノコックボディーの剛性感は素晴らしく、筆者は70センチクラスのレイクトラウトなんなくキャッチする事ができました。

ロングキャストABS搭載で飛距離アップ

18イグジストLT2500のLCABS

今回から採用された新技術、ロングキャストABS(LCABS)とは、今までのABSスプールのスプールエッジに更に一段チタンリングが追加されました。それによりラインがスプールから放出される際の角度が鈍角になる事で、キャスト時にラインにかかる抵抗が軽減されて、個人差はありますが飛距離が平均で5%前後伸びる結果となりました。特にルアーフィッシングにおいて飛距離が伸びるというのは大きなアドバンテージとなります。今まで届かなかった竿抜けポイントにまでルアーを飛ばす事ができれば、釣果アップの確率も必然的に上がるでしょう。

マシンカットタフデジギアで巻き上げトルクアップ

通常の冷間鍛造だけで作られるタフデジギアの歯面を、一つずつ切削機械で加工してより滑らかにしたものがマシンカットタフデジギアです。歯面が滑らかになった事でギア同士の噛み合わせがよくなり、巻き心地がシルキーに、更にハンドルを巻いた時のパワーロスも軽減されます。

18イグジスト LT2500の良い点

ハイエンドモデルならではのシルキーな巻き心地

芦ノ湖のイワナ

ここ数年、ダイワのリールにはマグシールドが搭載されているものが多数発売されています。マグシールドには賛否があり、パッキン等が抵抗になり巻き心地を阻害していると言う方もいます。確かに初期のマグシールド搭載モデルも、ものによっては巻き心地の良くないものもありました。しかしマグシールドベアリングの開発や18イグジストではマシンカットタフデジギアなどの技術の進歩により、マグシールド搭載モデルとは思えないシルキーな巻き心地を実現しています。その巻きの軽さは微細な潮流の変化も感じとれるほどにまで進化しました。

ローギアならではの巻き上げ力

芦ノ湖のニジマス

18イグジスト LT2500は巻取り長73センチのローギアモデルです。ローギアとハイギアの違いとはメインギアの歯数です。つまり同じ直径のギアでも一つ辺りの歯面の面積はローギアの方が広いのです。という事は、歯数が少なく歯面の面積の広いローギアの方がギア同士の接する面席が多くなるので、より小さな入力でもメインギアを回転させる事が可能なのです。18イグジストのそれは魚のサイズ感を見失うほどで、不意の大物が掛かっても余裕を持ってファイトができるのです。

18イグジスト LT2500の悪い点

実店舗ではほぼ割引なしなので、買うには勇気が必要

18イグジスト最大の欠点は、ほとんどの実店舗での割引がない店舗という事です。ネットショッピングでは多少値引きがあったり、PayPayやポイントの還元のあるショップもありますので、購入される方はそういったサービスを利用されると少しでも安く手に入れる事ができるでしょう。しかし実売7~8万円するモデルは、やはり実店舗で回してみて購入するのが1番安心かとは思います。

耐久力では同社のセルテートに軍配が

18イグジストがマグネシウム合金ボディーなのに対し、19セルテートはスーパーメタル(アルミ合金)で作られています。同じマシンカットタフデジギア搭載機としては19セルテートの方が耐久性は高いと言わざるを得ません。やはりマグネシウム合金は酸化や塩分に弱く、アルミニウム合金は素材が安定しています。同じLT2500(19セルテートではLT2500S)で比べても、マグネシウム合金の方が硬度は高いですがアルミ合金では適度な硬さで衝撃を逃がす材質の特性があるのです。

18イグジスト LT2500が向いている釣り

私は18イグジスト LT2500を主に湖でのトラウトフィッシングで使用して、年間100匹以上のトラウトを釣ってきました。なぜ淡水使用がメインなのにFC(フィネスカスタム)ではなく通常モデルのLT2500を選択したかは後述しますが、リーリングメインのスローな展開の釣りではこれほど適したモデルはないと思っています。

湖でのトラウトの繊細なスプーニング

湖

3~6月のハイシーズンには毎週土日と神奈川県にある芦ノ湖、山梨県の本栖湖、栃木県の中禅寺湖などに足しげく通っていました。また9月後半~12月には秋の芦ノ湖、それ以降は3月の芦ノ湖解禁まで本栖湖に通うというのが私の周年のパターンでした。18イグジスト LT2500の前は17セオリー 2506がメインリールとして使っていましたが、4gのスプーンを遠投した時の飛距離、スプーンを沈めて巻いている時の湖流の変化、60センチオーバーのトラウトが掛かった時のパワー、どれをとっても異次元の違いでした。特筆すべきは巻き感度、隣で17セオリー 2506を使っている友人との釣果差は1.5倍以上のものでした。その友人に18イグジストを貸して投げてみてもらったんですが、開口一番「これはズルい!こんなの使われたら勝てないですよ!」と言われたほどです。それほどの素晴らしい巻き感度を持ったリールなのです。

ブラックバスでのミドストなどのワームのスイミング

ここ数年人気のミドスト。この釣り方にも18イグジスト LT2500は非常にマッチします。ミドストとは中低層でジグヘッドワームをリズミカルに動かしてワームをロールさせながらスイミングさせる釣法です。つまり低速でのワームのスイミングに18イグジスト LT2500の巻取り長と巻き感度が最大限に活きてくるのです。

ソルトではタイラバ、タイジグにはベストマッチ

18イグジスト LT2500のラインキャパはPE0.8号が200mです。ディープタイラバでない限りは十分対応できると思います。またタイラバもボトムから巻き上げ、時折巻きスピードに変化をつけて釣ります。ここでも巻き感度やローギアならではの巻き上げトルクが威力を発揮します。またタイラバは活性が悪い時は非常にスローに巻くので、LT2500の巻取り長も良いファクターとなります。最近話題のタイジグにも対応可能です。

18イグジスト LT2500には向いていない釣り

正直LT2500は使用する用途がかなり限られるリールだと思います。2500番のローギアという特に巻取り長の少ないリールなので、テンポの速い釣りとは相性が良くないです

ライトショアジギングのような展開の速い釣りにはLT4000C-XH

ライトジギングやスーパーライトジギングには18イグジストLT4000C-XHをおすすめしたいです。メタルジグを遠投してガンガンしゃくって魚を探す釣りなので、巻取り長99センチにPE1.5号が200m巻けるスプールがベストマッチでしょう。また思わぬ青物などが掛かっても、マシンカットタフデジギア搭載機なのでけして魚に負ける事はないでしょう。

エギングにはLT2500-XHがおすすめ

2500番というサイズはエギングにはぴったりですが、例えばエギを4~5シャクリした時に出る糸ふけを取るのはかなり大変でせわしない釣りとなってしまいます。活性の低い状況なら使えるかもしれませんが、様々な状況下で使用する事を加味すれば18イグジスト LT2500-XHがベストチョイスかと思います。

これから18イグジスト LT2500を購入しようと考えている方へ

淡水使用がメインの私がなぜ18イグジスト FC LT2500S-Cではなく、レギュラーモデルであるLT2500を購入したか、それはロッドとのバランスを考慮したのが最大の理由です。FC LT2500S-Cの自重は驚異の160g、私が湖で使用するメインロッドが7ft後半~8ftのものなので、自重180gのLT2500をチョイスしました。リールが軽い事が感度アップや疲労の軽減など利点が多くありますが、手元が軽すぎて取れないアタリも沢山あります。なのでまずはメインで使用するロッドとのバランスを考え、それから購入するリールの番手を選択するというのも検討材料としてみてください。18イグジスト LT2500は高価なモデルですが、買えば十分に納得ができるレベルのリールであると思います。

この記事を書いた人

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ダイワマニア
YSNO

 トラウト(エリア、湖)、青物全般、ロックフィッシュ、シーバス、アオリイカ、ショアジギング、オフショアジギング、エリアトラウト、ウェーディング、ボートロック、エギング、東京湾、東伊豆(静岡県)、房総半島(千葉県)、上越地方(新潟県)、芦ノ湖(神奈川県)、本栖湖(山梨県)


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